KIWCは、湿地の保全とワイズユースを進めるため、専門家による技術委員会を組織し、研究やモニタリングをとおして、データベースの構築をはかるとともに、湿地の管理に関して技術的な助言をおこなっています。 
技術委員会では、年度ごとに個別のテーマを定めて、調査研究を実施しています。
2007年度〜2009年度のテーマは「湿地生態系にかかわる外来種に関する研究」です。 今日、湿地生態系に影響をあたえる人間活動のひとつとして「外来種」が注目されていることから、当センターがフィールドとする「釧路湿原」「厚岸湖・別寒辺牛湿原」「霧多布湿原」「阿寒湖」において、湿地生態系(集水域を含む)にかかわる外来種の現状とその課題等について、事例研究を中心とした調査をおこないます。

KIWC技術委員(2007〜2009年度)

技術委員長 辻井 達一 北海道環境財団 理事長
主任技術委員 新庄 久志 環境ファシリテーター(2007年度末までKIWC主幹)
技術委員 河原 淳 霧多布湿原センター 館長
澁谷 辰生 厚岸水鳥観察館 専門員
高嶋 八千代 北海道教育大学釧路校 非常勤講師
針生 勤 釧路市立博物館 館長補佐
蛭田 眞一 北海道教育大学釧路校 教授
若菜 勇 釧路市教育委員会阿寒生涯学習課 課長補佐
(阿寒湖畔エコミュージアムセンター マリモ研究室)
若山 公一 温根内ビジターセンター 指導員
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なお、オブザーバーとして、KIWC構成団体である環境省釧路自然環境事務所、北海道釧路支庁、釧路市、釧路町、標茶町、鶴居村、厚岸町、浜中町が参画しています。

※過去の技術委員


研究テーマ
 
1995年度 湿原のエコツーリズム

湿原をレクリエーションの対象として利用する人々が飛躍的に増加するなど、湿地に対する人々の関心が高まってきています。しかし、一方で多数のビジターを集めることができる観光(マスツーリズム)による環境へのダメージが懸念されています。
そこで、生態系や地域文化に悪影響を及ぼすことなく、自然や文化を楽しみ、また地域に貢献することのできる観光事業が求められるようになり、「エコツーリズム」という概念がより注目されるようになってきました。
KIWC技術委員会は、1995年度、釧路湿原、厚岸湖・別寒辺牛湿原、霧多布湿原をフィールドとして、エコツーリズムの必要性や課題を明らかにすることを目的とした研究を行いました。

[ 1995年度技術委員 ]


 
1996〜1997年度 河川流水・湧水の環境調査

湿原の水源としての3要素、河川流水、雨水、湧水にかかわる環境調査を実施して、過去のデータも用いながら、湿原水源の保全、維持管理のための手法等を検討しました。
水文・植物・鳥類・魚類・保全管理等の分野の情報を収集し、その内容を検討するとともに、水源地としての安定した湿地環境と不安定な湿地環境の比較検討をすることを目的として、ラムサール条約登録湿地(釧路湿原、厚岸湖・別寒辺牛湿原、霧多布湿原)をフィールドに、1996年から2年間、調査・研究を行いました。

[ 1996〜1997年度技術委員 ]


1998〜2000年度 道東湿地群をフィールドとする環境教育

今日、地球規模のさまざまな環境問題に直面しており、その解決のために、自然と人の共生をめざす環境教育の推進が求められています。
ラムサール登録湿地を含む、道東湿地群をフィールドとする地域における環境教育の目的、意義、役割について明らかにするとともに、環境教育プログラムについて検討し、国際的に重要な湿地生態系の保全に寄与することを目的として、1998年から調査・研究を行いました。
2001年3月に、活動報告書(A4版70ページ)が発行されました。

[ 1998〜2000年度技術委員 ]


2001〜2003年度 湿地及びその環境の修復・再生の試み

2003年に施行された自然再生推進法に基づき、現在、釧路湿原をはじめとする各地で自然再生事業がおこなわれつつあります。
KIWC技術委員会では、湿原の乾燥化や外来種の脅威など、釧路地域の湿地環境に影響を与えている種々の問題に着目しました。これらの問題を解決し、湿地の自然を修復・再生するための方法について、希少種を含む野生動植物の保護やラムサール条約の活用、市民活動など、さまざまな視点から、検討をおこないました。
研究の成果は報告書(A4版96ページ)にまとめられ、2004年3月に発行されました。

[ 2001〜2003年度技術委員 ]


2004年度〜 湿地の保全と賢明な利用のための広報・教育・普及活動

2004−2006技術委員会報告書の発行
ラムサール条約の求める「CEPA: Communication(コミュニケーション), Education(教育)、Public Awareness(普及啓発)」に着目し、地域の人々の湿地に対する理解を深め、その保全に対する意識を高めるための手法について調査研究を行いました。
鶴居伊藤タンチョウサンクチュアリ、および霧多布湿原センターおける事例研究会などを通じて、委員各自が自ら実践している取り組みを紹介し、湿地の保全と賢明な利用のためのCEPAについての提言を行いました。
2007年3月に活動報告書(A4版70ページ)を発行し、関係機関等に配布しました。