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A.
人間はむかしから湿地をさまざまな方法で利用してきましたが、利用のしかたによっては、わずかの期間で湿地のめぐみを全部使いきってしまうことがあります。
たとえば、湿地をつぶしてそこに畑や町をつくったり、水を一度にたくさん使いすぎて、湿地をひからびさせてしまったりしたら、湿地からうける恵みはそれきりで終わってしまいます。
湿地に生きる動植物をとりすぎたり、そのすみかをこわしたりするのも同じことです。
湿地を、そこに生きる動植物をふくめた、まるごとの自然のままで残しながら、少しずつ、いつまでも湿地のめぐみを利用する方法のことを「湿地の賢明な(かしこい)利用」と呼んでいます。
湿地の水を使うのにも、湿地の動植物をとるのにも、そして開発をするのにも、湿地の自然をなるべくこわさなくてすむようにするには、まず湿地を利用するための計画や、きまりを作ってからおこなうことが大切です。
また、たえず湿地の自然のようすに注意し、人間のせいで悪い変化がおきていないか、チェックをすることも必要です。
ラムサール条約ではこの「賢明な利用」をすすめるために、湿地に「保護区」をつくって、無計画な開発や利用をふせいだり、
保護区や湿地全体の管理や調査ができる人を育てたりすることなどを、参加国にすすめています。
最近、「エコツアー」とよばれる、新しいかたちの旅行が、湿地をかしこく利用する方法として注目されています。
湿地をおとずれる人たちが、自然をいためたり、すんでいる生き物をおどろかせたりしないようにしながら、毎年同じように自然を楽しむことができるように工夫した方法です。
湿地とともにくらし、湿地のことをいちばんよく知っている地元の人びとから、自然観察の方法や、湿地での楽しみかたを教わります。
こうして、エコツアーに参加した人は、湿地の自然のすばらしさを知り、エコツアーにかかわった地元の人は、湿地を仕事の場所として利用することができます。
エコツアーに参加し、湿地の自然の大切さを知った人は、その後のくらしのなかでも、湿地を守るために何ができるか、考えるようになるでしょう。
また、湿地の自然をつかってエコツアーの仕事をする地元の人びとは、仕事を続けるためにも、今までよりももっと自然を大切にしなくてはならなくなります。
湿地のめぐみを開発などにより「いっぺんに全部うばってしまう」かわりに、「湿地の自然をいためなくても湿地から収入を得られる」エコツアーの方法をとりいれてもらおうと、
釧路国際ウェットランドセンターではエコツアーの考え方を広く世界に、特に発展途上国に対して広めるための活動にとりくんでいます。
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みんなの湿地、
いつまでも大切に利用しないとね。
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