ラムサール条約の使命は、「全世界における持続可能な開発の達成に寄与するため、地方、地域および国内での行動と国際協力を通じて、すべての湿地を保全し、賢明に利用すること」です。
KIWCは、この条約の定める「湿地の賢明な利用(ワイズユース)」を地域レベルで推進し、その取り組みを通じて国際社会に貢献することを目的として設立されました。今日までその設立理念に基づき、釧路地域の自然環境と独自のネットワークを活かした、「世界規模で考え、地域レベルで行動する」取り組みをおこなっています。

kiwc1.gif(36626 byte) ラムサール条約締約国会議では2003年より、その施行指針となる5ヵ年戦略計画と、加盟国がとるべき具体的行動や目標について討議し、採択しています。
2003年から2008年の期間における戦略計画は、以下の3つの「柱」からなっています。

1) 持続可能な湿地、水の配分と河川流域の管理
そのための方法として、国家政策・計画の策定や法整備等のほか、湿地管理への市民参加、地域住民・先住民による湿地の文化的価値の維持、広報・教育・普及活動の推進などもあげられています。
* KIWCでは、湿地の保全と賢明な利用に関する広報・教育・普及(CEPA)に、積極的に取り組んでいます。
釧路地域の豊かな自然と豊富な人的資源、充実した施設などを活用し、子供や学生、地域住民、外国人を含む専門家など、あらゆる人びとを対象とした、環境教育プログラムやワークショップ等を実施しています。 kiwc2.gif(29408 byte) また、ホームページやポスター、出版物などを介した広報活動にも力をいれています。
また、技術委員会による湿地保全と賢明な利用に関する研究活動や、釧路湿原で展開されている自然再生プロジェクトの協議会に参加するなど、湿地の管理に関する技術の開発や助言なども積極的におこなっています。
  
2) 地球規模の生態系ネットワーク構築のための、国際的に重要な湿地のリストアップと調査・管理
互いに関連のある広範囲な湿地をひとまとまりとして特定・指定し管理することを重視しています。
* KIWCは釧路地域の4つのラムサール登録湿地を抱える自治体をその構成機関とし、地域のNGOや自然系施設などとも連携をとりながら、湿地の管理や利用の方法などについて、情報の交換や交流をおこなっています。
また、これらの湿地が参加する、渡り鳥のフライウェイ・ネットワーク(ツル、ガンカモ)に関する国際・国内ワークショップを開催し、ネットワーク機能の強化に貢献しています。
kiwc3.gif(21490 byte) さらに、国連機関による湿地生態系・生物多様性保全をテーマとした研修ワークショップを共催し、国際河川や多国間にまたがる湿地の保全・管理のための多国間協力や共同管理の重要性について、参加各国の担当者が学習する機会を提供しています。
  
3) 国際協力
ラムサール条約が定めた国際協力のためのガイドラインを積極的に適用し、湿地の保全と賢明な利用の促進に協力することを掲げています。
* KIWCは、主に開発途上国の湿地保全関係者を対象とした研修やワークショップを通じて、国際的な人材の育成と、釧路地域で培われた、湿地の保全と賢明な利用に関する技術や理念の移転を推進しています。
これらの技術や知識の導入を機に、未締約国を含む世界各国において、ラムサール条約の理念の普及と、その理念に基づく湿地管理を担う機構・機関の活動が促進されることを期待しています。
kiwc4.gif(24417 byte) また、釧路地域の3つのラムサール条約湿地と、オーストラリア・ハンター地方の湿地との間に結ばれた姉妹湿地提携を活用し、日豪の湿地保全に関する情報交換や、技術協力を進めています。

ラムサール条約締約国会議とKIWC
kiwc5.gif(25128 byte) KIWCは、1993年に釧路市で開催された第5回締約国会議を契機に、釧路地域における湿地保全の気運の高まりを背景として設立されました。
KIWCはその後、第6回(ブリスベン)、第7回(サンホセ)、第8回(バレンシア)の締約国会議に代表者を派遣し、釧路地域で展開されている湿地保全のための取り組みについて、口頭およびポスターによる発表や、資料等の無料配布をおこないました。
2005年にアフリカのウガンダで開かれた第9回締約国会議には、環境省および日本国際湿地連合の協力を得て、この会議で新たに登録された阿寒湖を含む、釧路地域のラムサール登録湿地と、KIWCの活動紹介に関するポスターを会議会場に掲示しました。