トピックス

  • 2022-09-13 一般向けの活動 > No.65 【開催報告】「日本湿地学会第14回釧路大会 一般公開特別シンポジウム・エクスカーション」
    9月4日㈰に、「日本湿地学会第14回釧路大会」が開催され、釧路観光国際交流センターにて一般公開特別シンポジウムが、温根内ビジターセンターにてエクスカーションが実施されました(日本湿地学会主催・当センター共催)。来年でラムサール条約締約国会議(COP5)から30年を迎えることを記念して、釧路にて開催されました。

    当日は、数日前の降雨予報を覆す晴天に恵まれました。エクスカーション、シンポジウム併せて一般市民10名、学会員約70名の方にご参加いただきました。
    プログラムは午前10時から12時までシンポジウムを行い、13時から16時半までエクスカーションという計6時間半の行程でした。

    午前のシンポジウムでは、「ラムサール条約釧路会議から30年を振り返る」と題して、COP5の開催地となった釧路市(釧路湿原)を代表して新庄久志氏(当センター技術委員会委員長)、来年でラムサール条約登録30周年を迎える他5箇所の国内ラムサール条約登録湿地を代表して厚岸湖・別寒辺牛湿原から澁谷辰生氏(厚岸水鳥観察館)、霧多布湿原から伊藤大雪氏(霧多布湿原センター)、谷津干潟から小山文子氏(谷津干潟自然観察センター)、片野鴨池から大畑孝二氏(日本野鳥の会)、琵琶湖から植田潤氏(湖北野鳥センター)が登壇し、それぞれの湿地について発表した後、会場の参加者も加わり現在までの取り組みについてディスカッションを行いました。
    午後のエクスカーションでは、普段立ち入り禁止の天然記念物指定区域である右岸堤防内をバスで進み、温根内ビジターセンターに向かいました。バスの車内では、開発局の佐藤豪氏、市川嘉輝氏に解説いただき釧路川の治水の歴史や自然再生事業について学びました。また、横堤を見ながら釧路湿原の遊水機能について話をお伺いしました。
    温根内ビジターセンターでは、当センターの技術委員である本藤泰朗センター長に館内の解説を受けた後、当センターの4名の技術委員(新庄久志氏、高嶋八千代氏、照井滋晴氏、澁谷辰生氏)が参加者を先導しながら木道のそばに咲く植生や、飛び交う鳥類について解説しました。

    湿地に慣れ親しんだ学会員の方も、拡大するシカの食害被害などについて改めて考える機会になったほか、普段研究しているフィールドとは異なる環境に刺激を受けたようでした。一般市民の方からは「コロナ禍で外に行く機会が減ったが、久々に動植物に触れ詳しい解説を聞けてよいリフレッシュになった」との声を頂きました。

    久々の対面での大きなイベントでしたが、無事盛況の下終了しました。

  • 2022-08-02 一般向けの活動 > No.64 【開催報告】「JICAがつなぐ釧路と世界の湿地にDIVE⁉国際協力の世界に沼ってみない?」
    7月31日㈰に、温根内の赤沼にて「JICAがつなぐ釧路と世界の湿地にDIVE⁉国際協力の世界に沼ってみない?」と題したイベントを開催しました。(JICA北海道(帯広)が主催・当センター共催)

    JICAの研修内容を一般市民の方にも経験して頂くことが趣旨のイベントです。
    当日は、観測史上最高気温の猛暑でしたが、8名の方にご参加いただき盛況のなか無事に終了することができました。

    計3時間程の行程で、まずは新釧路川上流に設置された横堤の役割と釧路湿原の遊水・貯留効果について解説を受け、そのあと赤沼まで木道を散策して赤沼のそばにある“やちまなこ”に入る体験を行いました。
    NPO法人 環境推進ネットワーク(PEG)の照井滋晴様、深津恵太様からガイドしていただき、参加者は、湿原の様々な植物について説明を聞きながら木道を散策し、ヤチヤナギのハーブのような香りを嗅いだり、ミズゴケを触ってみてふわふわとした感触を楽しみました。“やちまなこ”にはまる体験では、底に足がつかない恐怖心のかたわら多くの方から「冷たくて気持ちが良い」という声があがりました。

    普段立ち入り禁止の天然記念物指定区域に入ることができ、釧路在住者からは「はじめて経験した」という声があがり、「ぜひこどもたちに体験させたい」という中学校教師の参加者もおられました。

    参加者一同貴重な経験ができ、大変有意義なイベントとなりました。
    今後も継続的に普及啓発イベントを企画していきますので、ぜひお楽しみに!

  • 2022-07-14 一般向けの活動 > No.63 Facebook 更新しました! 「釧路湿原国立公園・釧路市エリア ゼロカーボンパーク登録」
    7月14日㈭に、釧路湿原国立公園 釧路市エリアがゼロカーボンパークに登録されました!🎉

    ゼロカーボンパークにおける釧路市の取り組みなど、詳しくはホームページから

    釧路市https://www.city.kushiro.lg.jp/kurashi/kankyou/ondanka/shi_torikumi/

  • 2022-06-16 一般向けの活動 > No.60 「世界湿地の日記念 冬のエコツアー2022」を開催しました。
    2月2日の世界湿地の日を記念し、2022年2月6日(土)に「冬のエコツアー2022」を開催しました。当センター技術委員長の新庄久志氏を講師に迎え、阿寒湖畔周辺の森林を散策し、晴天の下、市民7人が野鳥の鳴き声や冬の山並みなどを楽しみ、阿寒湖の自然の豊かさに触れました。
    11時に阿寒湖畔エコミュージアムセンターを出発した後、ボッケという泥火山を見学し、遊歩道「森のこみちコース」の途中まで往復約2キロを散策しました。地熱が高く、冬期間も地面が露出しているボッケの周辺にある火山性地熱地帯にも足を運び、露出した地面の噴気孔から立ち上がる水蒸気は、参加者にとって新鮮に映ったようでした。
    新庄委員長によると、地温の高いボッケ周辺は一年を通して卵が孵化できる環境にあることから、ツヅレサセコオロギやマダラスズなどが生息し、真冬でも成虫や捕食する野鳥の鳴き声を聞くことができるそうです。
    昼食には、阿寒湖の漁業資源であり観光資源でもあるワカサギを試食しました。午後には、振り返りのワークショップを行いました。参加者は「見たことがない景色を見ることができた」「普段歩く道も解説があると楽しい」と充実したひと時を過ごしました。

  • 2022-02-14 一般向けの活動 > No.87 JICA課題別研修「生態系を活用した防災・減災(Eco-DRR)による湿地と周辺地域の生態系保全と流域管理と地域開発」研修 コロナ感染拡大の為リモートにて実施しました
    2022年1月24日から2月14日まで、新型コロナウイルスの感染拡大により、リモートで研修を実施いたしました。キューバ、エクアドル、グアテマラ、ホンジュラス、ニカラグア、パナマ、パラグアイの7か国から10名の研修員が参加しました。
    この研修の目的は、既存の生態系を活用した防災・減災の方法を学ぶことです。JICA北海道センター(帯広)から当センターが研修を受託し、実施しています。
    研修員は講義動画を通じて、釧路湿原が持つ防災減災の機能や海岸林が持つ防災の役割、自然再生を目的に造成されたアザメの瀬、耕作放棄田を利用した保水機能と流出抑制効果など、各地域の事例を参考に自然の持つEco-DRRの機能と役割を学びました。最終日は研修中に習得した知識をアクションプランで発表し、研修員同士で情報を共有することができました。