トピックス

  • 2015-08-31 国際協力 > No.29 JICA課題別研修「地域振興に寄与する持続可能な湿地資源の利用法」を実施しました。
    2015年5月25日(月)から7月7日(火)まで、アルバニア、エルサルバドル、フィジー、メキシコ、ウガンダ、マレーシアの6カ国7名の行政官が日本を訪れ「地域振興に寄与する持続可能な湿地資源の利用法」について研修を受けました。
    この研修は環境省の協力によりJICA(国際協力機構)が主催するもので、当センターが研修を受託し、実施しました。
    研修員は東京、千葉、沖縄、富士吉田、栃木、北海道を訪問し、湿原をはじめ、干潟、サンゴ礁、河川、水田まで多様なタイプの湿地について、地域における保全活動や取り組み、産業・教育への活用の方法や工夫などを学びました。ラムサール条約登録湿地の谷津干潟(千葉県)、漫湖(沖縄県)、渡良瀬遊水地(栃木県)、釧路湿原、厚岸湖・別寒辺牛湿原、霧多布湿原(北海道)など、各地で保全活動の担い手や住民、行政関係者と直接対話し、保全に至る経緯や湿地の特色を生かした地域振興(農水産物のブランド化や、観光への利用、環境教育等)の事例を学びました。
    このような様々な体験をもとに、研修員は地域住民による、地域住民のための湿地資源および生物多様性の保全と、持続的な活用を推進する帰国後の活動計画案を作成し、研修の最後に発表しました。

  • 2015-08-27 国際協力 > No.28 平成27年度外務大臣表彰を受賞いたしました。
    この度、釧路国際ウェットランドセンターが平成27年度外務大臣表彰を受賞いたしました。
    外務大臣表彰とは、「多くの方々が国際関係の様々な分野で活躍し、我が国と諸外国との友好親善関係の増進に多大な貢献をしている中で、特に顕著な功績のあった個人及び団体」に対し、毎年度、外務大臣が表彰を行っているものです。
    釧路国際ウェットランドセンターは、平成5年の「第5回ラムサール条約締約国会議」が釧路市で開催されたことを受け、平成7年1月に、釧路市をはじめ、ラムサール条約登録湿地を有する釧路地域の6市町村及び関係団体によって設立されました。
    設立以来、湿地の保全と賢明な利用に関する国際協力活動を実践するため、姉妹湿地提携や海外からの研修生の受け入れ、ラムサール条約締約国会議での情報発信等、国内外で様々な活動を行って参りました。
    これらの活動が、地域の自然資源を生かした取り組みであるだけでなく、日本と諸外国との友好親善関係の増進にも大きな功績があったと評価されたことは、大変名誉なことであり、今後も引き続き、様々な活動に取り組んで参りたいと考えております。
    なお、平成27年8月27日に東京の外務省飯倉公館で行われました外務大臣表彰式には、釧路国際ウェットランドセンター理事長・蝦名大也(釧路市長)が出席し、岸田文雄外務大臣より表彰状が授与されました。

  • 2014-09-30 国際協力 > No.17 JICA「自然・文化資源の持続可能な利用(エコツーリズム)」研修を実施しました
    2014年8月25日(月)から9月30日(火)まで、アジア、中米、東ヨーロッパの途上国を対象に、エコツーリズムに関する研修を実施しました。国際協力機構(JICA)北海道(帯広)からの委託事業で、地域の自然や文化を住民自身が観光資源として持続的に活用し、地域経済や環境保全意識の向上につなげることを目的としています。今回の研修にはブータン、グルジア、ガイアナ、コソボ、メキシコ、モンゴル、ミャンマー、スリナム、アルバニア、トルコの計10か国から、観光振興や自然公園管理に携わる行政官のほか、NGO職員など10名が参加しました。
    コースリーダーの新庄久志氏(KIWC技術委員長)の引率で、研修員達は然別湖(大雪国立公園)や釧路湿原、厚岸湖・別寒辺牛湿原などの自然公園・鳥獣保護区を訪れ、環境や野生生物に配慮したツアーの運営や、ビジターセンターの活用などの方法について学ぶ一方、牧畜や漁業などの地域産業を観光に活かした事例にも触れました(乗馬、漁船や漁師番屋を利用した体験ツアー等)。
    また、東京や京都で伝統芸術や史跡、里山など、日本の歴史や文化に親しむツアープログラムの体験や、エコツーリズムの理論・施策に関する講義を受け、さらに沖縄で、エコツーリズムによる若者の雇用創出の取り組みについても学びました。
    地理的にも文化的にも多種多様な背景を持つ研修員達でしたが、皆仲が良く、忙しい日程の合間に日本の街を探検しながら、自国の観光振興に役立ちそうなヒントを集め、仲間同士で共有していました。

  • 2014-09-19 国際協力 > No.16 韓国自然保護団体GREF・ERFの合同訪問団を迎えました
    9月17日から21日まで、韓国の自然保護団体・慶尚南道ラムサール環境財団(Gyeongsangnamdo Ramsar Environmental Foundation、以下GREF)、環境生態系研究財団(Environmental Ecosystem Research Foundation、以下ERF)のメンバーら10名が釧路地域を訪れました。GREFの最高責任者(CEO)のKO Jae-Yun氏率いる訪問団には、韓国・慶尚南道のウポ(牛浦)湿地などの自然情報施設の関係者も参加し、秋晴れの中、釧路地域のラムサール湿地で自然系施設や遊歩道を視察しました。
    KIWCは日程中の9月18日に、一行に同行して釧路湿原を訪れ、遊歩道や塘路湖エコミュージアムセンターなどの自然系施設を案内しました。温根内の木道でのタンチョウの発見や、釧路湿原野生生物保護センターの協力によるオオワシなど傷病猛禽類の治療・リハビリテーション施設の見学などに、韓国の湿地保全のプロフェッショナル達も興味津々の様子でした。
    9月19日には、釧路市役所で訪問団とKIWC合同のワークショップを開催し、互いの地域の湿地保全の現状を紹介し、意見を交わしました(参加者17名)。日韓の団体を代表して、GREFのKO氏とKIWCの菊地事務局長から発表された双方の活動や課題から、多くの共通点が見出されたとから、今後GREFとKIWCが連携を進めることは、両組織のみならず、釧路と慶尚南道双方の地域全体の湿地保全に大きく貢献できるとの認識を深めました。
    そこで、ワークショップ終了後に、GREFとKIWCとの今後の連携について案をまとめ、双方代表の署名による覚書を交わし、相互交流を進めていくことを約束しました。
    訪問団はその後厚岸湖・別寒辺牛湿原や霧多布湿原を巡り、21日に帰国の途につきました。

  • 2014-07-23 国際協力 > No.13 JICA「地域における生物多様性の保全と持続的利用」研修を実施しました
    2014年5月26日(月)から7月8日(火)まで、コスタリカ、メキシコ、マレーシア、ウガンダの4か国から7名の行政官が日本を訪れ、湿地の生物多様性の保全と持続可能な利用について研修を受けました。
    この研修は環境省の協力によりJICA(国際協力機構)が主催するもので、当センターが受託者として実施しました。コースとしてはこれで3回目となります。
    研修員は東京を皮ぎりに、沖縄、富士吉田、宮城、北海道へと場所を変えながら、湿原から干潟、サンゴ礁、河川、水田まで多様なタイプの湿地について、保全の取り組みや産業・教育への活用の工夫などを学びました。ラムサール条約湿地の漫湖、蕪栗沼(宮城県)・周辺水田、釧路湿原、厚岸湖・別寒辺牛湿原、霧多布湿原など、各地で保護活動の担い手や住民、行政関係者と直接対話し、保全に至る経緯や湿地の特色を活かした地域おこし(農水産物のブランド化や観光への利用、環境教育など)の事例を紹介してもらいました。研修プログラムの中には、北海道標茶高校の生徒自身の解説による釧路湿原自然再生プロジェクトの視察や、浜中町立茶内小学校と合同の霧多布湿原探索、漫湖水鳥湿地センターでの環境省と那覇市、豊見城市の職員とのワークショップなども含まれ、子供達から専門家まで、湿地に関わるあらゆる方々の協力を得て、講義や実習、討論が行われました。
    このような様々な体験を元に、研修員はそれぞれ自国の湿地・生物多様性の保全と持続的な利用を進めるために帰国後行う取り組み案を作成し、研修の最後に発表しました。