釧路湿原を流れる、釧路川茅沼地区の蛇行復元の効果を調べるため、環境調査を行いました。27名が参加し、カヌーで釧路川の蛇行復元河道から自然河川に続く茅沼~スガワラ間(約5.5km)をゆっくり下りながら、河岸の樹木や風景の様子、発見した動植物などを観察しました。
復元河道の下端部付近では、蛇行復元後に出現した寄り州など河岸の2か所に上陸して、各地点における蛇行復元後の土砂の捕捉状況を確認するため、長い巻尺を皆で引っぱって州の大きさを測ったり、検土杖という専用の器具を使って土砂の構成を調べたりしました。
下船後は塘路湖畔のカヌーハウスで調査結果のまとめを行い、参加者がカヌーの上で書きとめた観察記録を艇ごとにまとめて発表し、見たものや感じたことを全員で共有しました。発表では復元河道で見つけた堆積や浸食の跡や、上陸した寄り州での植物の成長の様子、タンチョウやエゾシカ、色々な種類のトンボなどの生き物との出会いや、秋の気配が感じられる河岸林の様子が報告され、蛇行河道の変化に加え、釧路川の自然が多くの動植物を育んでいることを実感しました。
なお、この調査は(公財)河川財団による河川整備基金の助成を受けて実施されました。